コミュニケーションツールとしての「ファボ」
「ファボ」とは、Twitterにおける「お気に入り機能」の俗称。
favorite(お気に入りの〜)から派生してできた言葉でしょう。
「ファボ」はツイートの星ボタンを押して、お気に入りリストに追加するというシンプルな機能です。
気に入ったつぶやきを後から見返すことを容易にすることが、「ファボ」のそもそもの目的となります。
Twitterはタイムラインを実装しているため、古いツイートがどんどん埋もれてしまう仕様になっています。
そのため、過去の面白かったツイートも時間が経つとほとんど見られなくなるのです。
しかし、「ファボ」をすると、後で読みたいツイートをこのタイムラインの影響を受けずに見ることができます。
私もTwitterを利用し始めてしばらくは、感銘を受けたツイートや笑えるつぶやきを「ファボ」していました。
しかし、何年も利用していると、お気に入りリストがいっぱいになり、ここでさえも過去のツイートを見つけにくくなっています。
長くTwitterを利用し、「ファボ」をしてきたユーザーなら誰しも経験していることだと思います。
そうなると、「ファボ」の意味づけも変わってきます。
Twitterは「ファボ」をすると、それがそのツイートの発信者に通知される仕組みになっています。
そのためか「ファボ」をコミュニケーションツールとして利用するユーザーが見られます。
人によって様々な利用の仕方があるため、ここでは私のものを一部紹介します。
①好評価の「ファボ」
「ファボ」をすると、ツイートをお気に入りリストに追加したことが、ツイートの発信者に伝わります。
そのため、そのツイートが好きだということを伝えることができます。
②既読の「ファボ」
私はリプライをもらうと、それに返信するかどうかをまず考えます。
そして、そこで会話をやめることに決めた時、私はもらったリプライに「ファボ」をします。
これにより、相手に無視をしているわけではないことを伝えられます。
③同意の「ファボ」
もっともな意見のツイートにも「ファボ」をします。
「ファボ」だけでなく、「リツイート」も一緒にすることが最も多いのがこの意味での「ファボ」となります。
以上が私の「ファボ」の使い方ですが、他のユーザーは「ファボ」を別の意味でも使用しているかもしれません。
他のユーザーの「ファボ」の意味を理解するには、Twitterにおけるコミュニケーションの積み重ねの中でそれを感覚的に知る必要があります。
普段、何気なく使っている機能ですが、意外にもハイコンテクストなコミュニケーションツールとして利用されているんですね。

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